派遣法について
コンプライアンス推進体制
企業が会社から信頼され、事業活動を継続していくために最も重要なことはコンプライアンスへの取り組みです。
当社は取締役会直轄の組織としてコンプライアンス委員会を設置し、当社のコンプライアンスを担保するための方針および対応措置を審議しております。
コンプライアンス委員会の設置
代表取締役(CEO)直轄の組織として、現業部門・管理部門よりそれぞれ委員を選出。毎月委員会を開催し、
コンプライアンスのチェック機能が働いているかを確認しています。
コンプライアンスへの取り組み
●コンプライアンス研修
社員一人ひとりが法令の知識を持ち、日々の業務においてコンプライアンスの意識を高めることを目的として、
派遣法だけでなく労務管理に必要な各種労働法規に関する研修を定期的に行っています。
研修対象は幹部社員から一般社員までの全社員とし、会社全体でコンプライアンスを重視する環境をつくり上げております。
●eラーニングの導入
eラーニングを活用し何度も学習を繰り返すことで、研修・講習・勉強会の内容を社員に定着させ、日々の業務の中で法令に沿って行動することを心掛けさております。
派遣契約・委託契約・請負契約・職業紹介、契約締結前のコンプライアンス確認
お取引を開始する前に、お申込みの内容とスタッフの作業に相違がないか、禁止業務にあたらないか、派遣の受け入れ制限に抵触しないか、偽装請負などにならないかなど、管理部よりお取引先に確認させていただき十分なご質問、ご説明を行い、トラブルや法令違反を防ぎます。
労働派遣法の説明
派遣先企業様へ。そのお仕事は派遣受入可能でしょうか・・・
業務の内容によって派遣を行ってはならない業務があります。下記に該当しないかどうかご確認ください。
1. 港湾運送業務
港湾指定倉庫(冷凍・冷蔵は除く)での業務。
※倉庫内の商品の移動を伴うピッキングや値付けなどの軽作業も禁止されています。
2. 建設業務
建設現場・工事現場への立ち入りのほか、内装工事中への立ち入り業務(管理・監督は除く)。
3. 警備業務
巡回や車両誘導、雑踏での事故発生を警戒し防止する業務。
4. 医療関連業務
紹介予定派遣や産前産後休業の場合等は可能。
5. 二重派遣の禁止
派遣先のみが派遣先スタッフに対し、作業の指示命令を行うことができます。
派遣先以外の方が指示をする行為は二重派遣となり、派遣法で禁止されています。
派遣先企業様が知っておくべき法改正の内容 ①
労働者派遣事業の許可制への1本化
特定労働派遣事業の廃止(平成30年9月29日)
現在は労働者派遣事業(許可制)へ1本化されております。
派遣先企業様が知っておくべき法改正の内容 ②
労働者派遣の期間制限の見直し
改正前の、いわゆる『26業務』への労働派遣には期間制限を設けない仕組みが見直され、すべての業務に次の2つの期間制限が適用されます。
事業所単位の期間制限
派遣先の同一事業所に対し派遣できる期間は原則3年が限度となります。
派遣先が3年を超えて派遣を受け入れようとする場合は、派遣先の事業所の過半数労働組合等から意見を聴く必要があります。
派遣労働者個人単位の期間制限
同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位に対し派遣できる期間は3年が限度となります。
※組織単位を変えれば、同一の事業所に、引き続き同一の派遣労働者を派遣することができますが、事業所単位での派遣可能期間を延長されているかどうか確認が必要となります。
事業所・組織単位の定義
●事業所とは
工場・事務所・店舗など場所的に他の事業所その他の場所から独立していること、経営の単位として人事・経理・指導監督・労働の態様等においてある程度独立していること単位。
雇用保険法等雇用関係法令における概念と同様のもので、規模が小さく独立性がないものは、直近上位の組織に包括して全体を一の事業所としてみなします。
●組織単位とは
「課」や「グループ」等の業務としての類似性や関連性がある組織であり、かつ、その組織の長が業務の配分や労務管理上の指揮監督権限を有するもの。
過半数労働組合等への意見聴取
派遣先事業所が3年の派遣可能期間を延長しようとする場合、派遣可能期間の終了1ケ月前までにその事業所の過半数労働組合、または過半数代表者から、派遣受入延長について意見を聴く必要があります。
意見を聴いた結果、異議が示された場合には、派遣先は対応方針等を説明する義務があります。
派遣先は、意見を聴いた後、次の事項を書面に記載し、延長しようとする派遣可能期間の終了後3年間保存し、また事業所の労働者に周知しなければなりません。
・意見を聴いた過半数労働組合の名称または過半数代表者の氏名
・過半数労働組合等に書面通知した日及び通知した事項。
・意見を聴いた日及び意見の内容。
・意見を聴いて、延長する期間を変更したと時と、変更した時期。
※過半数代表者が使用者による指名であるなどして民主的な方法によって選出されたものでない場合は、事実上意見聴取が行われていないものと同視して、労働契約申込みみなし制度の対象となります。
※派遣先は、労働者が過半数代表者であることや過半数代表者になろうとしたこと、または過半数代表者として正当な行為をしたことを理由として、不利益な取り扱いをしてはいけません。
期間制限の例外
次に掲げる場合は、例外として、期間制限がかかりません。
・派遣元が無期雇用している派遣労働者。
・60歳以上の派遣労働者。
・終期が明確な有期プロジェクトに派遣する場合。
・日数限定業務(1ケ月の勤務日数が通常労働者の半分以下かつ10日以下であるもの)に派遣する場合。
・産休、育休、介護休暇を取得する労働者の業務に派遣する場合。
派遣先企業様が知っておくべき法改正の内容 ③
派遣先が講ずべき措置(派遣労働者のキャリアアップ支援)
キャリアアップ支援に必要な情報の提供
派遣先は、派遣元から求めがあったときは、派遣元によるキャリアアップ支援に資するよう、派遣労働者の職務遂行状況や職務遂行能力の向上度合などの情報を提供する努力義務があります。
雇い入れ努力義務
派遣労働者を受け入れていた組織単位に、派遣終了後、同じ業務に従事させるために新たに労働者を雇い入れようとする際、一定の場合には、その派遣労働者を雇い入れるよう努めなければなりません。
正社員・またはそれ以外の労働者の募集情報の義務
派遣先の事業所で、正社員に限らず労働者の募集を行う際、一定の場合には、受け入れている派遣労働者に対しても、その募集情報を周知しなければなりません。
派遣先企業様が知っておくべき法改正の内容 ④
労働契約申込みみなし制度(平成24年の労働者派遣法改正に基づき平成27年10月1日より施行)
派遣先が次に掲げる違法派遣を受け入れたていた場合、その時点で、派遣先が派遣労働者に対して、その派遣労働者の派遣元における労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申し込みをしたものとみなされます。
労働契約申込みみなし制度
・禁止業務(港湾・建築・警備・その他適当でない業務)に従事させた場合
・無許可の事業主からの労働者派遣を受け入れた場合
・派遣受入に関する期間制限(事業所・個人)を超えて派遣を受け入れていた場合
・派遣法の適用を免れることを目的で偽装請負をしいた場合
違法状態が解消されていない状況では、申込みは日ごとに行なわれていることになります。
また違法状態が解消されても、申込みは解消された日から1年有効になります。
派遣スタッフさんが知っておくべき法改正の内容
雇用安定措置の実施
派遣元は、同一組織単位に継続して3年間派遣される見込みがある方に対し、派遣終了後の雇用を継続させる措置(雇用安定措置)を講じる義務があります。(1年以上3年未満の見込みのある方については努力義務)
① 派遣先への直接雇用依頼
↓ ↓ ↓
② 新たな派遣先の提供
③ 派遣元での無期雇用(派遣労働者以外)
④ その他安定した雇用の継続を図るために必要な措置(次の派遣先が見つかるまでの有給の訓練、紹介予定派遣など)
※雇用安定措置として①を講じた場合で、直接雇用に至らなかった場合は、別途②~④の措置を講じる必要があります。
キャリアアップの措置の実施
派遣元は、雇用している派遣労働者のキャリアアップを図るために下記を実施する必要があります。
・段階的かつ体系的な教育訓練
・希望者に対するキャリアコンサルティング
均衡待遇の推進
派遣元は、派遣労働者から求めがあった場合、以下の点について、派遣労働者と派遣先で同種の業務に従事する労働者の待遇の均衡を図るために考慮した内容を説明する義務があります。
・賃金の決定
・教育訓練
・福利厚生の実施
労働契約申込みみなし制度(平成24年の労働者派遣法改正に基づき平成27年10月1日より施行)
派遣先が次に掲げる違法派遣を受け入れていた場合、その時点で、派遣先が派遣労働者に対して、その派遣労働者の派遣元における労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなされます。
労働契約申込みみなし制度の対象となる違法派遣
・禁止業務(港湾・建築・警備・その他適当でない業務)に従事させた場合
・無許可の事業主からの労働者派遣を受け入れた場合
・派遣受入に関する期間制限(事業所・個人)
・派遣法の適応を免れることを目的で偽装請負していた場合
違法状態が解消されていない状況では、申込みは日ごと行われていることになります。また違法状態が解消されても、申込みは解消された日から1年間有効になります。
※厚生労働省資料「平成27年労働者派遣法改正前の概要」「派遣で働く皆さまへ」より一部引用。